with ザラ家
息子の寝顔を見るのはどれくらいぶりだろうか。
仕事仕事仕事で息子にかまってあげた事も数えるほど。
レノアは小言を言いながらも躾はしっかりやってくれているから実に頼もしい息子である。
パトリックに対する時は常に緊張した面持ちである。
しかしお昼寝中のアスランの寝顔は安らかで可愛いものだった。
アスランはこういう顔をすることもあるのか、等と溢してしまってレノアの顔色を窺う。
また冷ややかに怒るかと怖れればレノアはいたってご機嫌だ。
「はぁぁ…可愛いわ」
そう溜め息混じりにアスラン…ではなく、その横にピッタリとくっついて眠る見知らぬ子供の頬をつつく。
むにゃ、という寝言を漏らしレノアの指を嫌々するようにアスランの肩に顔を埋めた。
「ああん!可愛いすぎv」
…こんなレノアを見るのも初めてかもしれない。
アスランの横で眠る子供は確かに可愛らしいが、
やはりアスランの方がいいと思うあたり意外に親馬鹿なのだと自分で驚いた。
レノアの声にアスランは起き出した。
レノアを見るなり「またですか」と呆れていた。
そして部屋の時計を見遣り、横で眠る子供にキラ、と呼び掛け肩を揺する。
やぁ…とあらがうキラに「夜寝れなくなってしまうよ」と諭す。
無理矢理体を起こされてぼ〜っと焦点の合わない菫の瞳がパトリックを捕えた。
「おかえり…なさぁ…」
人見知りの激しいキラは寝惚けてパトリックをムウだと思ったらしい。
回らない舌でつむがれる言葉。
ニッコリと微笑まれてパトリックも思わず微笑み返した。
部下達が見たら卒倒するくらい優しい表情である。
アスランとレノアも酷く驚いている。
コテンとまたアスランの肩に顔を押し付けて瞼を閉じるキラにアスランは困ったように笑い、レノアはうっとり魅入っていた。
ブラウザの戻るをご利用下さい。